■座談会 その1

― 末石ゼミを選んだ理由は?

西村  これからの時代は環境がキーワードになるかなぁ、と思ったので。
高橋 やっぱり講義やね、2年の時の講義がおもろかった。
平井 それまでは大学の授業にぜんぜん出ていなくって、じつはやめようと思っていた。教科書を捨てる作業をしていたら末石さんの本が出てきて、水や大気のことについて知識のない者に対しても興味を持てるように書いてあった。そのお陰で今四苦八苦しているんですが。でまぁ、それからぼちぼちと学校行きだして。指導教員を決める段になって、やっぱり書いてあることが他の先生と違ってたから。
羽深 最初の講義の時にあったクイズが面白かった。例えば「アイロンをYシャツ一枚分かけるのに電気代いくら使うか」とか。
西村 そんなん知らんわ。
羽深 身近なところでお金をどれくらい使っているのかを調べるもので、用紙に書いてあるマークを何のマークか書かせるのもあった。ただ単に楽しいっていうんじゃなくて、奥のある面白さを感じて。講義も面白かった。私、3回生と4回生の間に休学したんだけど、休学する前に「もし来年帰ってきたらゼミ取るかもしれません」と言って帰ってきました。
休学する前に、一期生の卒論発表会のプレゼンテーションを見に行った。自分の論文を模造紙一枚にまとめて、時間もきっちり決められてて発表する。末石先生曰く「これがほんまの卒業式や」って。それも面白くって、やっぱり末石さん取ろうって思った。
*卒論発表会のプレゼンテーション

A1サイズのケント紙1枚に自分の論文をまとめ、数分間で発表した。学会のポスターセッションのようなもの。開催日時を研究室前や学内に張り出したところ、学生や教職員が聞きにきてくれた。
鯉住 ジャンルとか関係なく末石先生が語ることが体系化されていて、何を言っても蜘蛛の巣に引っかかるという感じがあったので、わりと自分が好きなことができるんじゃないかなぁ、と思って。
村上 大学に入る前から僕自身の中に問題意識があるのだけど、末石先生のおっしゃることはそれらとピッピッと響いた。そういうことが数限りなくあるような気がする。先生から何を学んだかってことは、今ははっきりとわからないけれど、これから自分が何かしていく中で際立ってくると思います。



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